目指すは競艇界の富嶽、B2白石有美選手は本日も最下位。直後に119期の間庭菜摘選手が水神祭!


3月4日からボートレース鳴門で開催されている一般戦、「エディウィン鳴門開設7周年記念競走」において、一度も舟券に絡まない平常運転を続けている白石有美選手(20才/B2)。2016年デビューの118期生にあって現役で唯一の未勝利選手である彼女は、開催5日目の3月8日も第5Rで4コースから.07のトップスタートを決め、6着に敗れている。

その直後であった。第6Rにおいて、三連単の配当が七万舟券を超えるような大事件、しかし大変目出度い出来事が起こったのである。

ついに119期の現役全員が勝利

白石有選手より年上だが選手としては一期後輩となる、間庭菜摘選手(26才/B2)が、白石有選手と同じ4コースから、同じように.04のトップスタートを決め、そのまま捲りきって初勝利を挙げたのだ。実にデビューから324戦目、119期生の中では最も遅い未勝利脱出となった。

また後輩に出し抜かれ、連敗女王の座は目前

一方の白石有選手は3月8日終了の時点で374連敗。電車道を突き進んでいる。道を極めし者はどこの世界にもいるようで、デビューから只の一度も勝利を挙げずに引退し、505連敗を記録した男性選手にはまだまだ到底及ばないが、女子記録の398連敗はもはや完全に射程圏内だ。

明暗分かれた両者。条件はほぼ同じだったが果たして

なぜ同じ4号艇、同じ4コース、同じトップタイミングでのスタートでありながら、後輩は1着で先輩は6着なのか。もちろん体重の差は大きいだろうが、他の部分を考察していきたい。

5Rと6Rのスタートを比較すると、両者の状況について更に類似している点がある。3コース3号艇のスタートタイミングである。

ボートレース鳴門の公式HPより。左が第5R、右が第6R。

上掲の写真で一目瞭然だが、カド受けと呼ばれる3号艇が、最も遅いスタートを切っているのだ。4号艇にとって捲りに行くのに最適な状況となっている。白石有選手と3号艇の差は.06、間庭選手の方は.13の差が開いており、それは間庭選手の方が有利も有利、楽に攻められる展開ではあるが、ここで注意したいのは、白石有選手だって、決して捲りに行けない状況下ではなかった筈だということである。

同じくボートレース鳴門の公式HPより。今度は上が第6R(間庭選手)、下が第5R(白石有選手)。

上の写真は、スタート2秒後の映像である。天地を違えてしまい申し訳ないが、下の白石選手はそのまま直進しているが、上の間庭選手は果敢に3号艇へ詰め寄り、内へ内へと押し殺しに来ている。

好スタートから迷わず内を飲み込みにかかった間庭選手は、もしかしたら決め打ちだったのかもしれない。フライング覚悟で勝利をもぎ取りに行こうという強い意志。奇しくも3月4日は同じ119期の斉藤大将選手(23才/B2)が初勝利を挙げており、同期で勝っていないのは自分だけだ。恐らくはとてつもない発奮を起こし、しかし一方では冷静に機を見計らって、ここだという勝負レースを決め、ぶち込んできたのではないだろうか。

スタートの絵図をもう一度貼るのは面倒くさいです。

証拠というほどでもないが、他艇と比較してみると.04というスタートが群を抜いていることがわかる。先ほどの絵図にもあるが、白石選手の.07は、隣の5号艇と同タイムであり、トップスタートではあるものの、ある種の安心感といったものがある。いわく、隣の人も一緒だしたぶんフライングしないだろうな、といった気持ちが生じたであろうことは、容易に想像できる。

間庭選手は違う。5号艇より.04も早い。真横には黄色い舳先だけが目に映るかたちだ。後ろを振り返らないと5号艇の選手は見えない。6号艇は5号艇よりもさらに遅れていたから、一緒に走れるという安心感のよりどころは視界右側のどこからも生じ得ない。 左側についても勿論そうだ。3号艇はおろか、スロー勢全員にも決して追いつかせない、という強い意志で、常にリードを保ったままスタートラインに向かっていくその様は、 とにかく自分が一番前へ、ということを決意した猛ダッシュである。

敢闘精神の一言では片付かない、単純かつ奥深い問題

勝負の差は結局ここにあったのではないだろうか。開催が始まってから虎視眈々、3号艇の立ち遅れを今か今かと待ち続け、巡り合えたチャンスでしっかりと決め打ちした間庭選手と、好スタートからただ漫然とそのまま真っ直ぐ走り、定位置に収まった白石有選手。握って回ると大きく流され、二番手の選手に懐を突かれそうになりつつも必死、決死、特攻の形相で奮闘した間庭選手を目の当たりにした後、白石有選手のリプレイを見直すと、レースの事前に何の戦略も練っていないように写る。柔らかくいってイメトレ皆無。勝つのが仕事ではなくて走るのが仕事だと思っているかのようだ。それは間違いではないが、こと勝負の世界では実に間違いなのである。

支部は違えど、後輩の水神祭を目の前で見せ付けられる気分はいかほどのものだろう。最終日にどういった走りを見せてくれるか。


労働階級からの解放を志し、収入のアテもないのに突然脱サラ。後先考えないその姿勢に後悔しきり。

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