【結果考察】第79回桜花賞【2019】


今年最初のクラシックレース、桜花賞が無事に開催され、同い年の牡馬と互角にやりあった女傑、四枠8番のグランアレグリアが早めに先頭へ立って押し切り、一冠目を手に入れた。

グランアレグリアは果たしてLGBTなのか

昨年の12月。2才女王決定戦、阪神JFには出走せず、牡馬向けの2才大王決定戦である、朝日杯FSに一番人気を背負って登場したという、型破りの女戦士、グランアレグリア。関東馬なので、西への輸送が必要となる女王戦よりも、そのまま中山に留まって出走できる牡馬向けG1、朝日杯を選んだという側面もあるが、それが一番人気で受け入れられてしまうのだから、文字通りオトコ顔負け、男子形無しの女傑である。

今回の桜花賞は、その牡馬向けG1以来、約三ヶ月ぶりの出走であった。そのため休み明けを不安視されたのか、人気は阪神JFの2才女王に譲り、二番人気に留まったが、実力は間違いなくNo.1であることが本番で証明された。道中は先団、三コーナーから早くも進出を開始し、四コーナーを回る頃には既に先頭。そのまま坂を力強く駆け上がり、後続を突き放すという、牡馬かと見紛う驚きのパフォーマンスで圧勝したのである。

JRAの公式動画より。ただ一頭、ゴール版を通過せんとするグランアレグリア。

オトコとまともに張り合えるオンナが、女子会で傷を舐め合っているような、ションベン臭いおぼこ娘らなどに負けるわけがなかったのだ。将来的には牡馬をも蹴散らすであろう、まさに令和の女傑が、「仕上がりに問題はない」し、「持ち味の先行力、スピードを生か」せたのだから、それはもう他の誰にも止められないことは自明であった。

牝に茂るピンクダイヤって何?陰核いっぱいってこと?

2着は八枠16番、七番人気のシゲルピンクダイヤであった。前走でも出遅れており、「スタートだけは決めてほしいね。」と釘を刺されていたのにも関わらず、本番でもやはり遅れた。騎手と調教師の良好な腐れ縁が光り輝く瞬間である。

JRAの公式動画より。左隣と仲良く出遅れるシゲルピンクダイヤは、ピンクの帽子と緑の胴、赤い腕の騎手が乗るゼッケン16番。

しかし、出遅れも二度目となれば人馬ともに落ち着いたもので、後方集団で流れに乗り、地裁後の直線に入ってから前を縫い、まるで通勤ラッシュの駅階段を逆走するかのような伸び脚で突っ込んできたのである。

「リングバミに換えて」「マシになっ」たという、内へ「モタれる面」のせいでやはり終始右ムチではあったが、その他馬をすり抜けてやってくる切れ味は、さすがに前哨戦で2才女王を負かす寸前までいっただけあり、鮮やかそのものであった。

JRAの公式パトローロビデオより。画面中央のやや左下で、ピンクの帽子を被って赤い右手を振り下ろしている騎手を乗せているのがシゲルピンクダイヤ。

こんな悪っぽい名前でいいのか?

3着は二枠4番のクロノジェネシス。ハナ差で人気通りの着順をもぎ取った。揃ったスタートから中団に控え、最後の直線では内に押さえ込まれそうになるところ、外の馬を弾き飛ばして進路を確保。2才女王に追いすがって更には差し切った。無事に「いつも通りの力を出」すことが出来、「好レースにな」ったわけだが、どきなさいよ、と言わんばかりの他馬への突き飛ばしは、ハナ差のせめぎ合い勝者に相応しい振る舞いといえる。

JRAの公式パトロールビデオより。画面中央やや右、黒い帽子の騎手が乗るクロノジェネシスを、緑帽子の騎手が左から挟み込んでいる。ちなみ、画面中央やや左では、シゲルピンクダイヤの騎手が右ムチを打っている。
JRAの公式パトロールビデオより。画面の右1/3付近で、緑帽子の騎手に歯向かって左に寄るクロノジェネシスの騎手。ちなみに、画面左側ではシゲルピンクダイヤの騎手が右ムチを打っている。
JRAの公式パトロールビデオより。画面中央やや右。完全に前が開けたクロノジェネシスと、やや後ろに追いやられた緑帽子の騎乗馬、ノーワン。ちなみに、画面左ではシゲルピンクダイヤの騎手が右ムチを打とうとしている。

2才女王まさかの馬券外。幻想なら良かったのに

一番人気のダノンファンタジーは4着であった。2才女王の面目が立ったとはなかなか述べ辛い敗戦である。男装の麗人には全く歯が立たず、その他の馬にもハナ差で切れ負けてしまった。

JRAの公式HPより。

追い込みか先行抜け出しか。外枠なので後ろから行くと思いきや、令和の女傑を追っての先行策であった。道中では男装の女傑と昨年の女王との、宝塚顔負けのツーショットを拝むことができたのである。

JRAの公式パトロールビデオより。画面中央やや下の青い帽子が1着馬グランアレグリアの騎手。そのすぐ右、脇に控えて寄り添うように追走しているのがダノンファンタジー。騎手はオレンジの帽子。

三コーナーまでは上掲の写真のとおり、現実的な見方をすればダノンファンタジーは1着馬をマークするかたちで追走していたのだが、四コーナーを回る頃には完全に置いていかれてしまった。この実力差は残酷である。

JRAの公式パトロールビデオより。画面右端で先頭に踊り出る令和の女傑グランアレグリアに対し、そこから二頭分後ろ、オレンジ帽子で赤い腕に白い輪が映える、焦った騎手の馬が2才女王、ダノンファンタジー。

やはり「うまく調整でき」てはいなかったのではないかと思われる。そうでなければ、この結果は完全な力負けだったことになり、女王の面目が立たない。男装の麗人、令和の女傑に対しては、完膚なきまでの実力不足だったと認めざるを得ないこととなる。ここは、調整不足だったことにして、次回の巻き返しを期待してみたい。

桜の花にこのノリで突撃

5着に四番人気のビーチサンバ。ここも3着馬と同様、順当な結果であった。2着馬について言及したときの画像にも映り込んでいる通り、「ゲート練習にもジョッキー」を乗せて稽古を積んだ割に、「発馬五分」とは断じ難い出ではあったものの、後方からスルスルと捲り上げ、最後は4着馬の後ろをついていっての掲示板確保であった。さすがに「どんな状況でも伸びてくる」体質は健在だ。もし「発馬五分」であったなら、本当に「逆転」があり得たかもしれない。ジョッキーとの練習の成果はいつ発揮されるのだろうか。今後も要注意だ。

今週の期待外れは…

一桁人気で二桁着順と、ファンの気持ちを大きく裏切ったのは二頭。五番人気で13着のアクアミラビリスと、九番人気で最下位となったルガールカルムである。

アクアミラビリスの管理調教師による「馬体重の数字以上に体を大きく見せて」、という発言は、前走よりも-10kg、実にデビュー後もっとも軽い体重での出走となることを気にかけて、それをフォローするような発言だったのであった。実際のところ体調はそこまで良くなかったのではないだろうか。やせ細っちゃったけど、数字程ではないですよ、というニュアンスだったのではないか。それでも、「リズム良く運べれば上位争い可能」とのことだったが、残念ながら道中、2才女王からの斜行を受けている。大した不利ではなさそうだが、「リズム良く」とはいかなかったのだろう。

ルガールカルムは端にも棒にもかからなかった。道中は中団につけるも、徐々に遅れをとり、残り600mを切って全体のペースが跳ね上がったころには、既に最後方でぽつんと置いていかれていた。「途上で70点の状態だった」前走で圧勝していたが、その当時の2着馬も本番では14着。結局いかに前走のレースレベルが低かったかが明るみになっただけであった。それにしても、その低レベルな前走「より状態は間違いなく上」で、「今回は自信を持って送り出せる」とまで言っていた割には、負けすぎだろう。前半スローペースからの突然の転調に慌てたものと見える。

さぁさぁ次はどうする?どうなる?どうすればいい?

クラシック第一弾はつつがなく終了したわけだが、今後も令和の女傑、男装の麗人、様々な二つ名を考えさせられそうな名牝・グランアレグリアの走りには注目だし、涙を呑んだ女王ダノンファンタジーの再起にも気をつけたい。右の尻ばかり腫れるシゲルピンクダイヤと、何があっても伸びてくるビーチサンバ。負けん気の強いクロノジェネシスなど、次走も楽しませてくれそうな面子が揃っている。オークスかNHKマイルか。3才牝馬戦線は今年も面白い。


労働階級からの解放を志し、収入のアテもないのに突然脱サラ。後先考えないその姿勢に後悔しきり。

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