2019年6月5日からボートレース鳴門で開催されている四日間の短期決戦、日本トーター杯競走に、一ヶ月前にデビューしたばかりの最年少レーサー、生田波美音選手(124期/東京)が出場している。
期待の新人、期待に応えるまであと半歩か
ここまで一般的な新人選手と同様に、たまに5着を挟みつつ6着を連発する成績で過ごしてきた生田選手だが、開催2日目の昨日、プロ人生初となる4着入線を決めることができた。もちろん失格艇等は出ておらず、自らの後ろに2艇を従えた、正真正銘の4着入線である。
123期に渡る新人レーサー史のなかには、いきなり水神祭を挙げた兵も記録されているほどで、今回の生田選手は決して傑出した成果を出したとはいえないまでも、しかし、着実にA級レーサーへの道のりに歩を進めてはいる。同支部の先輩である連敗女王とは大違いだ。
何故4着をもぎ取れたのか、面子に要因は
2019年6月6日の第1レースを軽く振り返ってみたい。その走りっぷりは、可愛く述べれば、かなりやんちゃ、といったところであるが、スポーツ精神に則れば、やや危険な振る舞いが目立っていた。

出走メンバーは上掲の通り。2号艇に生田選手と同じ支部の先輩選手が入っている。年齢はダブルスコアだ。叔母と姪といったところである。
スタートから最初のターンマークまでは、ごくごく普通の新人らしい外回りであった。5号艇の生田選手はセオリー通り6コースに退き、そこからただただ直進して、届く筈の無い差しを入れてくる、という非常に一般的な走りである。

この時、引き波に飲まれ取り残され気味になった2号艇の内側に、生田選手は切り込もうとして接触しているが、それはまぁ大した問題ではない。両者とも同支部で息のあった立ち居振る舞い、等とくにないのだろうが、とにかくすぐに体勢を立て直してバックストレッチに入っている。

いくた の こうげき!
大事なのはここからだ。1周目第2ターンマークである。ここで生田選手は、16歳のうら若き乙女、それも初勝利処女とは思えぬ豪快な体当たりを披露するのである。




無事に済んだから良かったものの、下手をすれば3号艇に乗り上げた生田選手が転覆するか、突っ込まれた3号艇の選手がバランスを崩して落水しかねない状態である。ダンプの名手がやるならいざ知らず、ペーペーの未成年が軽々しく選択すべき手段ではない。
いくた は みをまもっている
その戒めというわけでもないだろうが、2周目2マークで、今度は立場が逆転し、生田選手がアタックを受けることになってしまう。攻撃手は復讐に燃える3号艇かと思いきや、なんと叔母的存在の2号艇だ。後輩への教育責任でもあるのだろうか。内に潜り込んでの体当たりを敢行してくるのである。





2号艇は、「ほら、あんたもこういうことされたら嫌でしょ?他人が嫌がることをしないの!」と言わんばかりに、狭いところを無理矢理に突っ込んで懲らしめようとしたようだが、なんと生田選手はブロックも優秀であり、この状況に慌てず騒がず、知ってますよと軽くあしらうが如く見事にしのぎ切ってみせたのだから、先輩としては立場がない。
待ってろ連敗女王!
以上のとおり、今回の4着は、攻め手としての生田選手、守り手としての生田選手、この二人ともが冷静かつ的確に各々の仕事をこなすことが出来たために達成できたものである。展望は明るい。水神祭も近いのではないか。
連敗女王との直接対決が待たれる。まず間違いなく先着できるだろう。
