第三のボーナスが登場する前、衰退する5号機回胴業界を支えたのは、特殊1枚役によるリール制御であった。
射幸心とテーブル制御って無関係なんじゃないの?
4号機と違い、5号機ではリール制御のテーブルを1種類とされてしまった。これによりチャンス目や面白いリーチ目を表示させることが非常に困難となったことをうけて、遊戯者が通常狙わないような位置にわけわからん出目の小役を作り、DDT時にそれをこぼさせることで、チャンス目や綺麗なリーチ目を表現することにしたのである。

5号機は爆裂しないから、コツコツいかないと・・・
一方で遊戯者としては、1枚といえど取りこぼしには勿体無さを感じてしまう性分がある。変則押し等を駆使して、なんとかリーチ目用の1枚役を揃えてしまおう、と考えるようになるし、情報雑誌等もその助言をするようになってしまう。
え?これ当たりってこと?

そこで登場したのが、揃えられる1枚役である。無理せずに通常のDDTで止めることが出来たり、フリー打ちで気がつかないうちに揃ったりする。特に後者の場合、払い出しのセグに「1」と立ったら即ちボーナス確定となる場合が多く、大人しい系のGOGOランプも太刀打ちできない程のひっそりっぷりで遊戯者を感動させてくれる。
リメイクはコアユーザーのからのクレームが怖いし
しかし、配列によっては、揃えさせない1枚役を使わないと面白い出目を表現できないこともある。特に4号機でヒットした機種のリメイクなどは、上に挙げた不二子の写真もそうであるが、たった一つの制御テーブルで初代と同じ出目を再現するために、作り手も躍起になっている。
特にHANABIともなれば超一流ブランドだ。

このかたちの1枚役をこぼさせることで、様々な懐かしの出目を復活させているのである。通常のDDTでも揃えることは可能だが、常にビタ近い目押しを求められ、一日中打つには困難を極める。
かといって、

これではダメなのである。所謂「単ドン狙い」のDDTだ。一見綺麗に1枚役を仕留めたようだが、払い出し欄は暗い。

御馴染の三兄弟だが、1枚役を構成しているのは最上段、花火玉を手にする長男だけなのである。団扇ではいけないのだった。次男や三男、そして単ドンは、花火玉を扱わせて貰えぬ半人前。せっせと働く長兄を団扇であおぎ応援するのが仕事だ。1枚役の大仕事も任せられはしない。
役構成表の写真をもう一度見てみると、

黄色の先端が乳首のように隆起しているので、確かに花火玉を指していることがわかるのだった。
「左から押せ!」(子安武人)
大胆な出目を表現するために、開発者はちょっとした細工に神経を尖らせている。頭が下がる。アクロスは逆押しで全てが丸わかりの機種も多い、と謂われることがあるが、どうか左から押して欲しいのである。1枚役に気を使う一方で15枚のスイカや氷をぽろぽろこぼしている愚か者は微笑ましいが、是非、出目そのものやスベリの醍醐味を楽しんで欲しい。
パチスロを真に楽しむには、揃わない1枚役も愛するべき
なんとしても1枚を取りたいと意固地になっている人々の中に、パチスロを心から楽しく打っている人は果たしているのだろうか。気楽に打って出目との一期一会を楽しむべきではないか。そのほうが偶然揃った1枚役の驚きや幸運を、よりダイナミックに感じ取ることができると思うのだ。
