パチンコにはないパチスロの大きな魅力として、自分で図柄を揃えられる、というものがある。勿論実際には、ボーナスが確定するまで、つまり「その図柄を揃えても良いですよ?」と機械側がお膳立てしてくれるまでは揃えられない。しかし、ハンドルを握ってただ地蔵のようにじっとしていることとなるパチンコでは味わえない、自分でリールを回し、自分で一つ目をとめ、二つ目をとめそして、三つとめてよっしゃ揃ったぜやってやったぜ、という達成感は、仕組まれたものであるにせよ、パチスロ固有の味である。
何が「いくぜっ」だふざけんな
ところが、今更といえば今更だが、パチスロ界に革命をもたらしたあのシリーズのどれかあたりから、ボーナス図柄を遊戯者が揃える、ということが不可能な機種が乱発されている。ボーナス確定となった後にレバーを叩くと、リールが回り、その後は遊戯者の操作する余地なく、バガグポン、バガグポン、バガグポン、と勝手にリールが止められ、ボーナス図柄が揃ってしまうのである。
初めて目にした遊戯者は愕然としたのではないだろうか。ボーナスを自分で揃える瞬間こそが、パチスロの醍醐味なのである。それを眼前で、為すすべも無く奪われていく切なさといったらない。しっくりくる例えがなかなかないが、最初からローソクの火が消された誕生日ケーキを持ってこられた気分に似ているか。
射幸心っていったいなんなのさ
なぜそんなパチスロ機が世に出たかといえば、同じメーカーの製品でいえば帰ってきたジャングル大帝のせいであった。この機種は、擬似遊戯というか、フリーズの機能を利用して、メダルを消費せずにボーナス図柄を揃えさせる、という演出を搭載していた。つまりスロットゲームとしてはフリーズして動かなくなっている間に、あくまでのただの演出としてリールを回し、遊戯者にストップボタンを押させ、そのタイミングに応じて自動で7を揃える、ということをやっていたのである。
この演出装置にお上が眉をひそめた、もしくはひそめるのではないか、と業界が気にした、ということが、ボーナス図柄が自動的に揃い出すようになる発端であった。この演出は、黄門ちゃま喝や鉄拳デビルver、沖ドキ等でも導入されていたが、実際には1つのボーナス的措置なのに、この擬似遊戯によって、何回も7を揃えているかのように、遊戯者に錯覚させうるというのである。そんなものは、射幸心を煽る、という、なんだかちんぷんかんぷんな理屈によって、擬似遊戯演出は、改悪されることになったのである。
もはや欠陥品だと思う
6号機でもこの状況は変わらない。「北斗の文句は俺に言え」と、往年の原田泰造みたいなポーズをとっている、そんなお前の文句は誰にいえばいいのだろうか。何故7図柄を揃えさせてくれないのか。どうして自動で揃ってしまうのか。そして、何故ボーナス図柄を通常時に左から押して揃えることが出来てしまうのか。いざオヤジ打ちで揃ってしまったとしたら、何故なんの罪もない遊戯者ただ一人が大損しなければならないのか。本当に不満タラタラなのである。
愛のままに我侭に揃えたい
話を戻すが、ボーナスを揃える喜びは大事だ。それは例えば、花火師3兄弟がズドンと止まる気持ちの良さである。

自分で射止めてこそだ。これがパチスロだ。パチンコでもスロットマシーンでもない、パチスロなんだ。
イボのような顎をもつ漢
さて、もうだいぶ設置ホールが減ったが、主役は銭形2という5号機がある。高純増AT機の宿命で、3枚がけ専用、通常時は左からのみ、有効ラインは1ライン、と遊戯者への縛りが多いが、この機種は面白い。リールの出目が、である。
主役は銭形2のリール演出といえば、昇格チェリー、昇格ベルが想像される。確かに、かなり面白い試みではあったと思うが、ここで挙げるのはそれではない。これである。

7がこんなにも揃って、まぁHだが、そんな話がしたいのではない。上掲の写真は、一応かなり確率の低い、いわゆる、とても良い当たり、である。右下がり斜め、中段横一線、右上がり斜め、と3列に渡って7が揃っている。もちろん自動的に7が揃うわけではない。擬似遊戯でもない。自分でちゃんと揃える必要があるリプレイボーナスだ
大抵はこうはならないのである。平常ならば当たっても1列のみだ。例えば下のような感じである。

もしくは、このように揃う。

これが地味に凄い。繰り返しになってしまうが、主役は銭形2は、3枚がけ専用の1ライン機である。中段1ラインしか本当の有効ラインはない。にも関わらず、上掲2つの写真は、全く同じボーナスとして機能しているのである。つまり、中段プラム・赤7・赤7のリプレイと、中段赤7揃いリプレイが同じ小役だということだ。恐らく、何か・赤7・赤7、という一括りのリプレイボーナス揃いがあるのだろう。
ここで注目したいのは、揃え方である。銭形BIGは、3列だろうが1列だろうが、必ず右リールから止めることを強制される。やたらと遅く目押ししない限り、右には3連7が揃う。すると山寺宏一氏に「がっはっはっはっは」と笑われる。これは初代、4号機の主役は銭形において、左リールに3連7を止めた際に納谷悟朗氏が笑ってくれた内容と同じである。もっと真似て欲しかったとは思うが、古参スロッター達はこの3連7をスブンと押す度に、温故知新を地で行くような気持ちになるのである。次に中リールを押すと、「じゃっきーん」と言われる。これも初代の真似だ。ちなみに初代では、REGボーナスの場合は中段に赤7が止まらない仕様になっていたが、二代目にはREGがないので、よほど下手を打たない限りは、まず中段に止まる。
この心がけが大事だ。2、と名乗るからには、初代を知っている遊戯者にも打ち込んで欲しいはずで、そうならば、初代の快感ポイントを蔑ろにするわけにはいくまい。「がっはっはっはっは・・・じゃっきーん」。これである。初代が撤去され、もうホールでは二度と味わえないのではと思っていた人々を感動の渦に巻き込む、素晴らしい演出である。
そしていよいよ左リールだ。これがまた良い。まず、左上に赤7が止まる形、これが一番止めやすい。左リールにある3連7を早く押しすぎれば、一番下の7が上段に止まるし、それよりやや遅く押せば、3連7の全てがズルンと下に消えていき、その3つ上にある単独の赤7がストンと左上に下りてくる。
では、それよりさらに遅く、3連7の一番下を、左下にビタっと押したらどうなるか。つまり、3連7全体がビタっと枠内にはまるように押したらどうなるかということだが、写真のように、中段へ単独赤7が降りてくるのである。
初代を打ち込んだ遊戯者からすれば感涙のかたちではないだろうか。T字形に7が揃うのである。初代は左に3連7が来るので、真逆のかたちではあるが、しかし、「がっはっはっはっは・・・じゃっきーん」ときて、揃って、ルパン三世’78が流れてくれるのである。あの頃の、10年前の感動が戻ってはこないか。
もちろん、「逆押しだ」「逆押しだ」・・・「順押しよ」とは言ってくれないが、それでも、他の遊技機にはない、パチスロならではの、最も感動的な瞬間に、精一杯のお膳立てをしてくれている、メーカーのその気持ちに感謝したい。しかもこの機種は、どこから押しても楽しめるAタイプ機ではない。制限が多くて出目が画一的になりがちな、高純増AT機なのである。歴史あるメーカーの底力を感じた。
そのうちレバーだけになるんじゃない?
機会があるたびに力説するが、出玉ではないパチスロの楽しみ方をもっと追求すべきである。これから恐らく、かつての名機を6号機で、というコンセプトの機種が世にゴロゴロ出てくるのだろうが、出玉は到底再現不能なのは皆が知っている。そんなところよりも、もっと強烈にアピールできる点を搭載して出荷させてほしいと思う。少なくとも、かつての名機は皆ボーナスを自分で揃えていましたし、揃えたかったのです。そこんとこ宜しくお願いします。
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