2019年3月14日からボートレース大村で行われていたGⅢオールレディースに、近日中のA級昇格をほぼ手中に収めた平高奈菜選手(B2/100期/31才)が出場した。準優勝戦まで艇を進めるも、惜しくも3着となり、三開催連続で優出できなかった。
1着4本は近走ではかなり良かったが
今節の平高選手は前開催と打って変わって、1着が4本もあり、数字上は好成績を残しているように見えるが、その全てが1号艇、1コースからの進入であり、特にインが強いと言われる大村では至極当たり前の結果であった。実のところは、白以外の色を身にまとって出走した際は、必ずといっていいほど最初のターンマークでの攻め手が裏目に出て、他艇の引き波に嵌まり失速することが多く、順風満帆とは程遠い状態だったのである。
見事だったのは3日目の予選特選
しかしながら、その中でも素晴らしかったレースとして、3日目の11Rが挙げられる。この日の平高選手は一回走りであり、黒いカポック、2号艇であった。1号艇には勝率7.38の大エース、お馴染みの寺田千恵選手(A1/65期/写真上は平高選手よりもかなり若く見える)が陣取っており、勝機は薄い態勢であった。
スタートは全艇ほぼ横一線。僅かに1号艇の寺田選手が前に出ており、この段階で1のアタマは決まったようなものであった。

さて、内側の艇が先行しているなら、敢えて後ろから行って差しに構える、というところが定石だろう。しかし、スタート直後に迎える1周目第1ターンマークで平高選手は、外からのツケまくりを選択する。
今節はこの最初の判断で失敗することが多かった

寺田選手相手にこれはさすがに決まらない。越中詩郎も顔負けのスナップが利いたヒップアタックをかまされ、2号艇は大きく外へ振られてしまうのだった。


猛追。むしろ最近は抜かれてからが強い
ここからが凄かったのである。平高選手は、前に三艇、すぐ後ろに6号艇、と前後を気にしなければならない状況下でのレースを強いられるが、まず1周目2マークを全速旋回し、1マークで赤青仲良く差し込んできた3、4、号艇へ並びかけることに成功する。




上の通り、ホームストレッチではもはや完全に互角の戦いとなっているのだ。そして、ここから2周目の第1ターンマークを迎える。

並走に持ち込んだといっても平高選手は外。どうしても後手に回るが、平高選手はここで再度、先程1号艇に跳ね返されたツケマイを敢行するのだ。これが見事に決まり、4号艇を後退させることに成功する。




そして残るは3号艇だが、速度を保ってのツケマイを決めた関係で、上の通り平高選手の方が前に出ており、さらに優位な状況が形成されている。そして、ここからは一転、冷静な立ち居振る舞いが見られるのである。
第2ターンマークを前にして、赤い3号艇は、同じ轍を踏まないよう、なるべく速度を落とさずに先行してターンに入るところ、平高選手は減速を始めたのだ。差し構えである。これが当然のごとく鮮やかに決まってしまうのだった。





見事な好判断で3号艇の内を掬い上げた平高選手は、そのまま二番手を確保してゴール。終わってみれば1-2という一番人気の決着であった。結果だけ見ればなんのことはない、当たり前の日常があったのだと推測してしまいがちだが、実際のところは平高選手の結構な頑張りが産み出した好レースなのである。
まくれなくてまくってまくって差して二着確保。
これだけのパフォーマンスが出来ていたのにも関わらず、優出に届かないというのは本当に不憫である。1着をとっているのは1号艇乗船時だけだからと、F3からの復帰後について調子や実力を疑問視する向きがあったが、それは違うだろう。勝負は時の運、というだけのことだ。決して劣化してはいない。
運さえあれば・・・残念すぎる5着。
準優勝戦で6号艇に乗る羽目になった最大の原因である、4日目10Rの5号艇、1周目第1ターンマークの失敗も、まさかの1号艇、女傑・海野ゆかり選手(A1/71期/スマートな男性的魅力ある165cm)がまくられて後退してくる、という珍しい不慮の事態であっただけで、決して状況の見誤りや機力とペラ調整不足などではない。運である。才能でも努力でもない。運が足りなかったのだ。

次節は来週。3月27日からの一般戦、ボートレース宮島で開催される「第5回住信SBIネット銀行賞」だ。一般戦ならば運がなくとも優出できるか。B2級の間での優勝を期待してやまない。